「不安型愛着スタイルかも?」海外生活で強まる孤独感と、心の揺らぎを理解するヒント
- Locus of Life

- 2025年6月13日
- 読了時間: 8分
更新日:4月28日

海外で暮らしていると、ふとした瞬間に、言葉にしづらい不安に包まれることがあります。
日本にいた頃は、ここまで人との距離に敏感ではなかったはずなのに、パートナーの何気ない一言に深く傷ついたり、少し返事がそっけないだけで気持ちが大きく揺れたりする。
そして、そんな自分を見て、「私は少し重いのかもしれない」「こんなことで不安になるなんておかしいのかな」と責めてしまう。
もし今、あなたがそんな感覚の中にいるのなら、まずお伝えしたいことがあります。
その揺らぎは、あなたが弱いからでも、面倒な人だからでもありません。
慣れない環境の中で頑張ってきたからこそ、心の深い部分にある不安が表に出やすくなっているのかもしれません。
こうした心の揺らぎは、不安型愛着スタイルという視点から見ると、少し理解しやすくなることがあります。
今回は、「愛着(アタッチメント)」という視点から、海外生活の中でなぜ孤独感や不安が強まりやすいのか、そしてその揺れをどう理解していけるのかを、私自身の経験も交えながら綴ってみたいと思います。
愛着とは、人との関係の中で育つ「安心の土台」
愛着とは、もともと幼い子どもが養育者との関係の中で育んでいく、安心感の土台のようなものです。
「困ったときに助けてもらえる」「自分は見捨てられない」「ここにいて大丈夫」と感じられる感覚、と言ってもよいかもしれません。
この土台は、子ども時代だけのものではありません。
大人になってからも、私たちはパートナーシップや友人関係の中で、無意識のうちにその安心を求めています。
この「安心の土台」が揺らぐと、人はいつも以上に人との距離や反応に敏感になることがあります。
海外生活のように、環境が大きく変わり、支えとなる関係が少なくなりやすい状況では、その揺れが表に出やすくなることもあるのです。
不安型愛着スタイルのとき、心の中で起きやすいこと
愛着スタイルのひとつに、「不安型」と呼ばれる傾向があります。
これは、相手とのつながりを強く求める一方で、「本当に大丈夫だろうか」「嫌われていないだろうか」と不安になりやすい状態です。
日常のふとした瞬間に、こんな感覚が浮かぶことはありませんか。
・相手の反応が少し変わるだけで気持ちがざわつく
・相手の気持ちを何度も確かめたくなる
・距離を感じると強く落ち込む
・不安になる自分を見せたあとで、また自己嫌悪になる
もちろん、こうした反応があるからといって、すぐに「自分は不安型だ」と決める必要はありません。
ただ、ひとつでも「少しわかるかもしれない」と感じたなら、そこにはこれまでの関係性や環境の中で身についた、心の反応のパターンがあるのかもしれません。
それは、あなたの欠点というより、「そうならざるを得なかった背景がある」ということでもあります。
海外生活は、心の不安を強めやすいことがある
愛着の揺れは、幼少期の経験だけで決まるものではありません。
今置かれている環境によっても、大きく影響を受けます。
特に海外生活には、心の安心感を揺るがしやすい要素がいくつもあります。
言葉の壁が、自分らしさを奪ったように感じる
言いたいことがすぐに出てこない。
少しの会話でもどっと疲れる。
本当の自分をうまく表現できない。
そんな状態が続くと、「わかってもらえない」「ここでは私はうまくやれない」という感覚が積み重なっていきます。
人とのつながりが細くなりやすい
家族や昔からの友人がそばにいない。
気軽に弱音を吐ける相手がいない。
表面的には生活できていても、心の避難場所がない。
この状態が続くと、不安を感じたときに一人で抱え込むしかなくなります。
パートナーへの心の負荷が大きくなりやすい
異国での生活では、どうしてもパートナーが「一番近い理解者」であり、「頼れる相手」になりやすいものです。
でもそのぶん、関係に少し揺れがあるだけで、生活全体が不安定に感じられることがあります。
これは依存しすぎているというより、支えが限られている環境では自然に起きやすいことでもあります。
私自身も、不安が強まった時期がありました
私自身、愛着スタイルのテストでは「安定型」に近い結果が出ることが多くありました。
けれど実際の人生を振り返ってみると、いつも同じように安定していられたわけではありません。
日本で客室乗務員として働いていた頃は、社会とのつながりがあり、自分の役割も感じられていました。
仕事をしている自分でいられることが、自然と自分を支えてくれていたのだと思います。
また、日本に帰ることができる環境も、心のどこかで安心につながっていました。
けれど、イギリスで出産し、仕事を辞め、育児に専念するようになってから、自分の中の揺れが少しずつ大きくなっていきました。
英語を話すことへの気後れ。
大人と会話する時間の少なさ。
友人の少なさ。
元夫との価値観の違い。
そして、息子と二人きりで過ごす時間の長さ。
毎日をこなすだけで精一杯なのに、誰かに気軽に「ちょっとしんどい」と言える感じがありませんでした。
頼れる人がいないわけではない。でも、心から安心して弱さを見せられる感じが持てない。
その状態は、じわじわと心を消耗させていったように思います。
今振り返ると、あの頃の私は、孤独そのものに苦しんでいたというより、
孤独の中で、自分の価値まで見失いかけていたのかもしれません。
「私はここで何の役に立っているんだろう」
「私が我慢すればいいだけなのかな」
「こんなことでつらいなんて、もっと頑張らないといけないのでは」
そんな思いが重なっていくと、不安はただの気分ではなく、自分の存在そのものを揺らすものになっていきます。
一時帰国したとき、後から合流した元夫に「イギリスにいたときと別人みたいだね」と言われたことがあります。
その言葉を聞いたとき、私は驚くより先に、どこかで「やっぱりそう見えるんだ」と思いました。
それほどまでに、当時の私は、自分でも気づかないうちに追い詰められていたのだと思います。
愛着スタイルは、固定された性格ではありません
こうした経験を通して私が感じているのは、愛着スタイルは一度決まったら変わらない「性格診断」のようなものではない、ということです。
人は、安心できる関係の中では落ち着いていられても、孤独や緊張が続く環境では不安が強まりやすくなります。
つまり、愛着の揺れは、その人の弱さというよりも、今の心がどれだけ安心を必要としているかを教えてくれるサインでもあります。
だから、「私は不安型だからダメなんだ」と決めつけなくて大丈夫です。
大切なのは、自分がどんなときに揺れやすいのか、どんな場面で見捨てられ不安や孤独が強まるのかを、少しずつ理解していくことです。
大切なのは、揺れる自分を責めすぎないこと
愛着のことを知ると、「では変わらなければ」と思う方も多いかもしれません。
けれど実際には、自分の反応に気づいたからといって、すぐに心が落ち着くわけではありません。
また不安になる日もある。
同じようなことで傷つくこともある。
頭ではわかっているのに、気持ちがついてこない日もある。
でも、それでいいのだと思います。
大事なのは、不安が出てきたときに、
「またこんなふうになってしまった」と自分を切り捨てるのではなく、
「今の私は、それだけ安心を必要としているんだな」と受け止めてあげることです。
海外で暮らすことは、それだけでもたくさんの適応を求められます。
見えない緊張や、言葉にしづらい疲れを抱えながら、それでも日々を回している。
その中で心が揺れるのは、とても自然なことです。
もし今、あなたが人間関係の不安や孤独の中で苦しんでいるなら、まずは「私はおかしくない」と知ってください。
そして、自分の心の動きを少しずつ理解しながら、安心できるつながりを取り戻していけたらいいのだと思います。
完璧に変わることを目指さなくて大丈夫です。
揺れながらでも、自分を知り、少しずつ自分にやさしくなっていくこと。
その積み重ねが、心の土台をゆっくり育てていくのだと思います。
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ここまで読んでくださった方の中には、
「もしかすると、私はずっと不安を一人で抱えてきたのかもしれない」
「誰かに話したほうがいい気もするけれど、こんなことで相談していいのかな」
「うまく話せる自信がないし、まだ自分の気持ちも整理できていない」
そんな思いを抱いている方もいらっしゃるかもしれません。
特に、海外生活の中で長いあいだ一人で頑張ってきた方ほど、「自分でなんとかしなければ」と気づかないうちに抱え込みやすいものです。
愛着の不安や孤独感は、外からは見えにくいぶん、「これくらいで相談するのは大げさかもしれない」と感じてしまうこともあります。
でも、どうぞ安心してください。
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