人に頼れないのはなぜ?|海外生活で一人で抱え込んでしまう理由
- Locus of Life

- 7月24日
- 読了時間: 7分
更新日:8月7日

誰かに助けてもらえたら少し楽になると分かっていても、結局は一人で何とかしようとしてしまう。
海外で暮らしている方の中には、そのような経験をしている方もいるのではないでしょうか。
私自身も、長い間、人に頼ることが苦手でした。
けれども振り返ってみると、単に「人に迷惑をかけたくなかったから」だけではなかったように思います。
海外生活の中では、人に頼るためにも、自分の状況を説明しなければなりません。
そして、その「説明すること」自体が負担になり、頼ることを諦めてしまうことがあるのです。
人に頼れないのは、性格の問題とは限りません
人に頼れない自分を見て、
「私は頑固なのかもしれない」
「何でも一人で抱え込む性格なのだろう」
「もっと素直に助けを求めればいいのに」
と、自分を責めてしまうことがあります。
けれども、人に頼れない背景には、これまでの経験や、自分を守るために身につけてきた考え方が隠れていることがあります。
たとえば、過去に助けを求めても受け止めてもらえなかった。
弱音を吐いたときに、否定されたり、責められたりした。
自分が我慢した方が、物事がうまく進んだ。
そのような経験が重なると、
「人に頼っても仕方がない」
「自分で何とかした方が早い」
「弱いところを見せない方が安全だ」
と考えるようになることがあります。
一人で頑張ることは、あなたがこれまでの生活を乗り越えるために身につけた方法だったのかもしれません。
海外生活では、「説明すること」が負担になる
~海外生活で人に頼れない背景~
海外で暮らしていると、日常のさまざまな場面で説明を求められます。
役所での手続き
病院や学校とのやり取り
職場で起きた問題
家族やパートナーとの関係
日本であれば短い言葉で伝わることでも、海外では背景から説明しなければならないことがあります。
何が起きたのか。
なぜ困っているのか。
どのような対応をしてほしいのか。
それを外国語で整理して伝えるには、思っている以上のエネルギーが必要です。
相手に分かる言葉を探し、誤解されないように表現を選び、本当に理解してもらえたのかを気にする。
困っているときほど、そのための気力が残っていないこともあります。
私自身も、人に頼ることが苦手でした。
もちろん、「迷惑をかけたくない」という気持ちもありました。
けれども、一番大きかった理由は、英語で自分の状況を一から説明することが負担に感じられたからです。
生活の中で困ったことがあっても、
「これを英語で説明するのか……」
そう思うだけで疲れてしまい、結局は「自分でやった方が早い」と考えることが何度もありました。
英語を話せるかどうかとは別に、自分の複雑な状況や気持ちを外国語で伝えることには、大きなエネルギーが必要でした。
だから私は、人に頼れなかったというよりも、頼るために必要な「説明」に疲れていたのだと思います。
気持ちは、事実を説明するだけでは伝わらない
事実を説明することと、自分の気持ちを話すことは、同じではありません。
何が起きたのかを説明することはできても、その出来事によって自分がどれほど傷ついたのか、何を怖いと感じているのか、どのような孤独を抱えているのかまで、外国語で表現するのは簡単ではありません。
「つらい」と一言で言っても、その中にはさまざまな気持ちがあります。
悲しさ
悔しさ
怒り
不安
寂しさ
誰にも分かってもらえないような感覚。
母国語であれば自然に出てくる言葉も、外国語ではうまく表現できず、自分の本当の気持ちから少し離れた言葉になってしまうことがあります。
そのため、相手には話しているのに、どこか理解されていないように感じることもあります。
離婚裁判の中で感じた、日本語で話せる場所の必要性
私が、日本語で気持ちを話せる場所の必要性を強く感じたのは、離婚裁判を経験していた頃でした。
裁判や法的な手続きについては、もちろん英語で説明し、英語で対応しなければなりませんでした。
けれども、私が必要としていたのは、法的な手続きを日本語で説明してもらうことではありませんでした。
その経験の中で感じていた不安や怒り、悲しさ、孤独を、日本語で安心して話せる場所が欲しかったのです。
海外生活や異文化の中で暮らす難しさ
国際結婚の背景
日本とは異なる制度の中で、自分の生活や将来が大きく変わっていく不安
そのような背景を理解しながら話を聞いてくれる、日本語のカウンセリングを探しました。
けれども、当時の私は、そのような場所を見つけることができませんでした。
英語で必要な事実を伝えることはできても、自分の内側にある気持ちを安心して話せる場所がなかったのです。
一人で頑張ることが当たり前になるとき
人に頼らず、一人で問題を解決し続けていると、それが当たり前になっていきます。
誰かに頼るという選択肢が、少しずつ見えなくなってしまうこともあります。
自分が頑張れば何とかなる。
自分さえ我慢すれば、周りに迷惑をかけずに済む。
人に話しても、分かってもらえないかもしれない。
そのように考えながら、一人で抱え続けてしまいます。
けれども、一人で頑張れることと、一人で頑張り続けなければならないことは違います。
これまで一人で乗り越えてきたことは、あなたの強さです。
ただ、その強さによって、自分の苦しさに気づけなくなっていることもあります。
人に頼ることは、弱さではありません
人に頼ることは、
何もかも誰かに任せることではありません。
自分では何もできないと認めることでもありません。
自分の中にある気持ちを少し言葉にし、誰かと分け合うことも、人に頼ることの一つです。
すぐに解決策が見つからなくても構いません。
誰かに話したことで、自分が何を感じていたのかが初めて分かることもあります。
ずっと心の中に置いてきた気持ちを言葉にすることで、
「私は本当は寂しかったのだ」
「ずっと怖かったのだ」
「一人で抱えることに疲れていたのだ」
と気づくことがあります。
話すことは、誰かから答えをもらうためだけではありません。
自分の気持ちを、自分自身が理解するための時間になることもあります。
そのような頼り方があってもよいのではないでしょうか。
一人で頑張らなくてもいいと思えるまで
人に頼れないのは、あなたの性格に問題があるからではありません。
これまでの経験や海外生活の中で、一人で頑張ることを身につけてきたのかもしれません。
その生き方は、これまでのあなたを支えてくれました。
けれども、これからもずっと、同じように頑張り続ける必要はありません。
本当に必要なのは、さらに頑張る力を身につけることではなく、
「一人で抱えなくてもいい」
と思える安心感なのかもしれません。
私自身、離婚裁判を経験していた頃、海外生活の背景を理解してもらいながら、自分の気持ちを日本語で話せる場所を見つけることができませんでした。
この経験から、海外で悩んでいる日本人の方が、自分の気持ちを安心して話せる場所をつくりたいと思い、私はカウンセリングを学び始めました。
海外生活や異文化の中で暮らす背景を、一からすべて説明しなくても分かってもらえる。
正しさを判断されるのではなく、そのときの気持ちを、自分の言葉で話せる。
私自身があの頃に必要としていたような場所を、つくりたいと思ったのです。
そうして始めたのが、Locus of Lifeです。
海外生活や国際結婚、人間関係の中で一人で頑張り続けてきた方が、安心して立ち止まり、自分の気持ちに目を向けられるよう、日本語でお話を伺っています。
誰かに頼ることは、弱さではありません。
うまく説明できなくても、気持ちがまとまっていなくても大丈夫です。
一人で抱え続けることに少し疲れたときには、Locus of Lifeを思い出していただけたらと思います。
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